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V.T.R.(講談社ノベルス)/辻村深月
本の内容(Amazon.co.jpより引用):怠惰な生活を送るティーのもとに、三年前に別れた恋人、
極上の美女アールからかかってきた一本の電話。
「アタシの酷い噂話や嘘をたくさん聞くことになると思う。
ティーにだけは知っておいて欲しいと思って。アタシは変わっていない」
街に出たティーが友人たちから聞くアールの姿は、
まるで別人のように痛々しく、荒んだものだった―。
彼女が自らを貶め、危険を恐れずに求めたものとは…。
読んだ時期:
2010年2月20日。
レビューとか感想とか:
最近ストレスが溜まっているのでしょうか。
30年以上生きていますが、ストレスから買い物に走ってしまうのは
今回が初めてな気がします。
否。
別にストレスが溜まっているつもりも無いんですけどね。
元々物欲は強くない方なんであんまり買い物する事が多くないのです。
・・が、買っちゃいました。新刊で5冊。
ブックオフなら10冊だろうと20冊だろうとへっちゃらですが、
新刊で5冊は結構勇気がいりました。
と言う訳で、その内の1冊目「辻村 深月」さんの「V.T.R. 」です。
辻村深月さんの本は「冷たい校舎の時は止まる」以来読んでいるのですが
結構私の好みに合う、合わないのムラがあるんですよ。
好きな作品は大好きだし、いまいち合わない作品はトコトンいまいち。
でも何故か全部読んでます。
さて、内容の方・・・の前に設定的な物ですが、
辻村深月さんの作品に「スロウハイツの神様」ってのがありまして
その作品の中に「チヨダ・コーキ」ってな作家さんが結構重要な役所で出てきます。
その「チヨダ・コーキ」さんが書いた処女作ってな設定です。
これが結構凝っているんですよ。
代々社ノベルの新人賞受賞作品らしく、発行社は代々社、
初版発行日はドラえもんの誕生日、等
本の後ろにくっついてるそこら辺の情報もパクりっぷりが素敵です。
更に表紙の(文字通り)裏にはチヨダ・コーキ版の表紙がついてる拘りっぷり。
いや~素晴らしい!その遊び心が素敵です!いや~良かった良かった。
ん?内容ですか?
えっと・・・ライトノベルで・・・主人公がマーダーとか言う職業(?)
まぁ殺人許可証を持ってますよな人で・・雰囲気はイタタタタな感じで・・
内容は主に主人公「ティー」がヒロイン「アール」の面影を追って
知人めぐりをしていくお話です。
まぁその知人めぐりの中で会話を通して「アール」の人間像だとか
現在のティーの状態等が遠まわしに語られていくのですが。。
感想は一言。「モヤモヤすんな~、もう!」で決まりでしょう。
結構食いついたんですよ。
アールのあの行動の動機は何か?とか、何が嘘で何が本当なのか?とか
一体何故○○は○○を友として○○しているのか?とかとかとか。
残りページが少なくなる毎にワクワクして読んだのですよ。
ここからどう伏線を回収していくのかと。
・・・・・伏線かと思ったら全部放りっぱなしかよ!
大風呂敷を広げたは良いけど回収し切れなくなったみたいになっています。
ミステリーじゃなくてフィーリングを楽しむ本でした。
と言う訳で、色々な謎が綺麗に解けてピタリとはまるのを期待して読むと
良い感じに涙目になれます。
食いつきは良かったんですが、食いつきが良かっただけに消化不良です。
読まれる方は、細かい事は気にしないで広い心で読んでくださいね。
あっ、そうそう。
つきみ野のPCデポは良かったです。
・・が、町田に行くのとあんまり時間変わりませんでした。
お気に入り度:
★★
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posted by ササキマコト