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追想五断章/米澤穂信
本の内容(Amazon.co.jpより引用):古書店アルバイトの大学生・菅生芳光は、報酬に惹かれてある依頼を請け負う。
依頼人・北里可南子は、亡くなった父が生前に書いた、
結末の伏せられた五つの小説を探していた。
調査を続けるうち芳光は、未解決のままに終わった事件
“アントワープの銃声”の存在を知る。
二十二年前のその夜何があったのか?幾重にも隠された真相は?
米澤穂信が初めて「青春去りし後の人間」を描く最新長編。
読んだ時期:
2010年3月2日。
レビューとか感想とか:
突然ですが「リドルストーリー」って知っていますか?
物語の結末をわざと伏せて読者の想像にまかせる小説の事らしいですが
この小説は「リドルストーリー」がキーになっています。
内容は、親戚の古書店に居候している主人公の元に金になる話が舞い込みます。
とは言っても、うはうはぐへぐへな話じゃないんですけどね。
父親の探している5つの小説を探している娘っ子からの依頼で
父の小説を探しておくんなまし。見つけたら1つにつき10万払うでよー。と言われます。
その小説がリドルストーリーになってるんですってさ。
何で分かるかと言うとその小説の結末を依頼人が持っているから。
答えが分かっているけど問題が分からないみたいな状態です。
と言う訳で金に目がくらんだ主人公が5つの小説を探すお話です。
途中からはもっと大きな謎が出てきてあれやこれや、てんやわんや
そもそもなんで小説探してんのよ?みたいな感じで色々あるのですが
それは読んでのお楽しみって事で。
個人的には結構面白かったです。
「へー、なるほど。その為にこーゆー構成なのか」と感心させられましたし
相変わらず主人公は歪んでいますが、得意ぶった推理シーンが短かったのも良かったです。
そんでもって、捉え方によってはこの本自体が
一つのリドルストーリーになっていると思うのですよ。
そこまで狙ったなら素直に脱帽です。
まぁ私、普段から帽子なんて被ってないんですけどね。
お気に入り度:
★★★★
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posted by ササキマコト