マコトの書庫 ~ぼへぼへ自営業者の読書感想1000冊+α~

NR(ノーリターン)(角川文庫)/川島誠

本の内容(Amazon.co.jpより引用):
 俺、高橋進。らしい。
 なんでも、日本でも指折の素質を持ったランナー、で、あらゆる科学の天才。だったみたい。
 でもね、俺、記憶がないの。ぜんぜん。
 交通事故で両親と自分の記憶を同時になくしちゃったみたいなのよね。
 病人だっていうのに、変わり者の中国人(マフィア?)が病室におしかけてきて、
 アレを出せって迫るし、コーチは陸上界の未来を背負って立てとか言うし、
 バルセロナからきた15歳の叔母さんは妙にかわいいし。
 で、あげくの果てに救世主?エル・サルバドール…?なんなのよ、それって。
 あー複雑。もう、いいか、こんなこと。
 …なんていってもみんな、ほっといてくれないのよねえ。


読んだ時期:

 2008年11月22日。


レビューとか感想とか:
 あっはっは!くだらねー!最高!
 いや~、久しぶりにこーゆーくだらない小説(褒め言葉)を読みました。
 内容は、記憶喪失になった主人公が自分の過去を知ってる周りの人達に
 あれやこれやと振り回されるってなお話です。
 敵かと思えば味方(?)、世界レベルかと思えば町内会レベル、
 全年齢向けかと思えばR18・・と思わせてやっぱR15位?
 シリアスかと思えばこれはギャグっしょ。
 何となく「NHKにようこそ」に近い雰囲気を感じました。

 大風呂敷を広げちゃってあーもう全部詰めちゃえ詰めちゃえ、
 お色気もあった方が良いよな、裏社会も混ぜるべ、
 よし、ちょっとどんでん返しも入れちゃうぞ~。
 そんな感じで、良い意味で「荒唐無稽」でしたよ。
 久しぶりに話の先が全く読めない一冊でした。
 うん、本当に読めない。
 この後どーなるのかとか次誰が出てくるのかとか
 展開は早いし突拍子も無い所に行き着くし。
 キャラはそれぞれ個性的なのでスピンオフ作品とか
 作ろうと思えばぽこぽこ作れるんだろ~な~。

 あー、面白かった。
 万人受けするかどーかは別の話ですけどね。
 良い意味でも良くない意味でも突っ込み所は満載なので
 結構好き嫌いが分かれる一冊だとは思います。
 合コンの幹事のテンションが妙に高い感じでしょうか。
 それに乗れれば「あっはっは、あの幹事さいこー!」でしょうし
 乗れなければ「何あれ?今日の幹事最悪じゃない?」でしょう。
 そんな一冊です。
 どんな一冊か余計分からなくなったかもしれませんがそんな一冊です。


お気に入り度:
 ★★★★★





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posted by ササキマコト