マコトの書庫 ~ぼへぼへ自営業者の読書感想1000冊+α~

ゼニの人間学―社会の裏のカラクリを暴いたるで!/青木雄二

本の内容(Amazon.co.jpより引用):
 『ナニワ金融道』の著者が初めて語るカネと天下の大法則。
 漫画では描ききれなかった僕の真実の声。
 人間は毎日ゼニと闘って生きている。
 「罪と罰」と「資本論」に感動し「ナニワ金融道」を描いた著者が、
 そこでは描ききれなかったカネと天下の大法則、社会の裏側、資本主義の社会を語る。


読んだ時期:

 2008年11月30日。


レビューとか感想とか:
 『ナニワ金融道』を描いてた「罪と罰」とマルクスを好きなおじさんが
 本当に言いたい事を書いたらしい一冊です。
 内容ですが、前半は「ゼニ」にまつわる裏話?的な話が主体。
 後半は哲学的な話が主体で構成されています。
 関西弁口調で書かれているので好みは分かれるかもしれません。
 私は「ゼニ」に関する事が読みたかったので前半は興味深く読めました。
 後半は若干哲学的なお話過ぎて眠くなったりならなかったりしましたが
 著者の言いたい事は、どちらかと言うと後半部分にあると思います。

 しかしこの本、構成が上手いです。
 「ゼニの人間学」なんてタイトルがついていたら
 「ゼニ」のお話を期待しますよね?普通。
 ほんでもって最初の方は「ゼニ」のお話なんですよ。
 それが徐々に哲学的な話になっていって
 だからと言ってゼニの話と全く関係無い事もない。
 「相手が望む話」→「自分が言いたい事」→「まとめ」の
 流れが秀逸だと思いました。
 多分最初から哲学的な話メインだったら読むの止めてましたよ。

 それにしてもお金ってのは不思議なもんですね~。
 お金の意味って元々は代替品だと思うんですよ。
 例えば、一生懸命働く。

 「いや~ありがとありがと。米一俵あげるよ」
 「そんな重い物持って帰れるかよ、ぶーぶー」
 「米じゃなくて肉がいーよ。ぶーぶー」
 「仕方ないな~。じゃあこれをあげよう」
 「何だよこれ、ただの紙じゃん。ぶーぶー」
 「豚カツ大好きブー。ぶーぶー」
 「これはただの紙だけどただの紙じゃない。
  これさえあれば米とも肉とも他の物とも交換出来るんだよ」
 「おー、便利な世の中になったもんじゃわい。」
 「豚カツ食べ放題ブー?ぶーぶー」

 みたいな感じで。
 最近じゃーこの紙のやり取りすら無くなって
 数字だけの増減も多いですけどね。
 給与振込みだったりクレジットカードだったり。
 お金って紙そのものが有難いんじゃなくて
 ある程度の物は全て交換出来るから有難いんだと思うんですよ。
 だからこそ、お金の使い道を真剣に考える事は
 お金を得る事と同じ位大事だと感じました。


 「お金より豚カツブー!ぶーぶー」


お気に入り度:
 ★★★





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posted by ササキマコト