マコトの書庫 ~ぼへぼへ自営業者の読書感想1000冊+α~

告白/湊かなえ

本の内容(Amazon.co.jpより引用):
 我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。
 ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、
 それぞれ語らせ真相に迫る。
 選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、
 伏線が鏤められた緻密な構成力は、デビュー作とは思えぬ完成度である。


読んだ時期:

 2009年4月10日。


レビューとか感想とか:
 最近メディアや本屋さんで良く見かける「2009年本屋大賞第一位」の作品。
 まぁ話のネタ位にはなるか~とあまり期待はせずに読んでみました。
 結論から言えば思っていたより面白かったです。
 全編一人称で淡々と語られている印象ですが、主体が章によって変わります。
 具体的には、
 第一章→先生から生徒達へのお話(先生目線)
 第二章→生徒Cから先生へ宛てた手紙(生徒C目線)
 第三章→生徒Bの母親の日記(母親目線)
 第四章→生徒Bの回想(生徒B目線)
 第五章→生徒Aの遺書(生徒A目線)
 第六章→先生から生徒への電話(先生目線)
 となっており、全部読んで初めてこの物語で起こった事件の全貌が分かり
 そして最終的な結末に向かいます。
 具体的な事実の記載、所謂「神の視点」からの記述は殆どありません。
 途中で「あれ?」と思うような部分もありましたが
 そこは他の人の「告白」によって補完されました。
 確かに「告白」と言うタイトルがピッタリな
 「告白」によって成り立った物語だと思います。
 あっ、殺人事件があったりどちらかと言うと殺伐としたお話なんで
 そーゆーのに抵抗のある方にはオススメしないですよ。

 さて、本に関しての感想はこれ位で。。
 実は本の内容もさる事ながら「本屋大賞」ってのに興味を惹かれました。
 私が不勉強なだけかもしれませんが今まで知らなかったんですよね、この賞の事。
 早速google先生で「本屋大賞とは」なんてベタな検索をしたんですが
 その結果分かった驚きの真実とは・・
 「本屋で働いている人の投票で選んだ面白い本」みたいです。
 なる程。
 芥川賞なんかみたいに偉そうな先生方が絶賛した本では無くて
 そこら辺の一般人が面白いと思った本って事ですかね。
 「別に本屋で働いてるからって本読んでるとは限らないだろ!」と
 突っ込みを入れたくもなりますが、試みとしては結構好きです。
 ふむ。。
 しかし、何で急にメディアで取り上げられるようになったんでしょ?
 2004年からやっている割には今年になって急に目立った印象があります。
 単純に私が知らなかっただけかしら。
 いまいちスッキリしませんが、PCSのまぁいっ課で働いている私は
 気にしない事にします。


お気に入り度:
 ★★★






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posted by ササキマコト