マコトの書庫 ~ぼへぼへ自営業者の読書感想1000冊+α~

リベンジ・ゲーム(Next)/谷川哀

本の内容(Amazon.co.jpより引用):
 既存の文学を冒涜した世界一インモラルな衝撃作!

 父親の一方的な妄想から野球漬けの日々を送り、名門・明光高校に入った拓郎。
 彼は地獄のような狂気の生活を営んでいた。
 先輩からの常軌を逸した制裁、父親の理解しがたい躾、
 そしてライバル大橋の謎の事故死……。


読んだ時期:

 2009年2月14日。


レビューとか感想とか:
 ブックオフで見かけてタイトルだけで何となく買った本です。
 個人的には大変楽しめましたが、とっつきにくい一冊です。
 内容は主人公の野球少年が高校時代にエースになって全国大会で優勝して
 その20年後に監督で優勝するお話です。
 ・・と書くといたって平凡なお話のようですが実際は凄いです。
 エースになれたのは実は主人公があんな事をやっちゃったからで
 全国大会で優勝するまでにもいろ~~~~んな事があって
 んで、監督になっても実はあんなこんなで最後はあんなで
 ほんでもって周りを取り巻く人達の愛憎劇もすんごいの!
 一応ミステリーっぽく、叙述トリックが入っていたり
 首謀者が最後まで隠されていたりしますが・・いや、凄い。
 多分、普通にミステリーだけだったら平凡なのなかなぁ。。
 少なくとも万人受けはすると思います。
 その代わり、本当に平凡な作品になっちゃったのではないかと。
 取りあえず私がとっつきにくいだろうと判断した根拠を
 二つだけ書かせて頂きますね。
 個人的にはとっつきにくい部分がそのまま魅力でもあると考えています。

 (1)細かい場面転換が物凄い多い
  場面転換後の最初は大体が「カラーフィルム(誰々)」
  「モノクロフィルム(誰々)」で始まります。
  「カラーフィルム(誰々)」ってのが誰々さんの現在のお話ですよって事で
  「モノクロフィルム(誰々)」ってのが誰々さんの過去のお話ですよって事。
  んで、過去と未来が伏線で繋がっていたり、
  AさんとBさんが伏線で繋がっていたり、ってのが至る所であるので
  自分の頭の中で現在と過去、そして人物の相関関係を常に整理する覚悟で読まないと
  ぶっちゃけ何がなんだか分かりません。

 (2)一言で言うと「エログロ」
   エロで言うと、レイプ、近親相姦、ホモとかとか。
   グロで言うと、指噛み千切ったり人肉食べたりとかとか。
   これ官能小説?って位性描写が多いですし、
   さらっとグロい事が書かれていたりもします。

 うん、ほぼ間違いなく映像化は出来ないでしょう。
 グロい部分カットとか言ってもグロい部分こそが物語の核心ついてたりもするので。
 読んだ人の評価は恐らく絶賛か非難の二択、そんな無難ではない一冊です。

 あっ、ちなみに私は、基本的にエロは大丈夫ですがグロは苦手な人です。
 そこだけ誤解無いようにお願い申し上げます。ぺこぺこ。


お気に入り度:
 ★★★★★






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posted by ササキマコト