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ふしぎの国の安兵衛/荒木源
本の内容(Amazon.co.jpより引用):理想の男はお侍!? 全く新しいエンタメ小説
江戸時代文政9年から180年後の世界にタイムスリップしてしまったお侍が、
情けを受けて母子家庭の家に居候するうちに家事に目覚め、
「いま働く女性たちにとって理想の男は、お侍だった」という
新しいモテ男像を提示するエンターテインメント。
2年前に夫と離婚し、いまは6歳の息子・友也とふたり暮らしの遊佐山ひろ子は、
息子を保育園に届ける途中、お侍のかっこうをした汚い男・木島安兵衛が
うずくまっているのを見つける。
いきなり刀を抜き「女。住もうておるところに連れてゆけ」と迫る安兵衛の話を
延々聞かされるうちに、ひろ子たちは一緒にタイムトンネル探しまですることになる。
安兵衛は居候のお礼に家事に目覚め、
「ござる口調」の天才パティシエとして話題になるが…。
読んだ時期:
2009年5月28日。
レビューとか感想とか:
タイトルと表紙から色物小説だと推測していたのですが・・大はずれでした。
意外とシリアスな感動ストーリーです。お笑い要素はあんま無し。
内容としては、江戸時代のお侍様がタイムスリップしてきます。
そのお侍様が何だかんだで母子家庭の家に居候する事になり
家事の延長でケーキ作りに嵌ったと思ったら
なんかのケーキコンテストで優勝しちゃってテレビに引っ張りだこ。
そんでもって色々、なお話です。
粗筋読んでも帯のあおり文句読んでもコメディにしか思えなかったんですけどね。
そんな事は全くありませんでした。
何より、タイムスリップしてくるお侍様が至極全うな人なのですよ。
「どーせとんちんかんな事言ってるバカ殿でしょ」とか読む前は思っていたのですが
そんな事はありませんでした。至極真っ当な人です。
勿論時代が違うので最初はトンチンカンな事を言ったりしたりしているのですが
適応能力が高いのか、徐々に変な事はしなくなります。
普通にスーパーでセール品買ってるし。賞味期限も気をつけてるみたいだし。
とは言っても中身は「武士」。とっても男前です。
諸々の事情により殿様(の役をする役者)との面会をすっぽかすのですが、その時も
「お許しいただけねば腹切ってお詫びすればすむ話。」と
さらっと言っちゃう位の腹のくくりようです。いやー素晴らしい。
今の日本人男性が忘れちゃっている「武士道」を思い出させてくれるかもしれません。
基本的にお話はご都合主義的に進んでいきますが、そこらへんをあまり気にしない方、
武士に憧れている方、女性にモテたい方は読んでみても良いかと思います。
お気に入り度:
★★★★★
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posted by ササキマコト