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左90度に黒の三角(講談社ノベルス)/矢野龍王
本の内容(Amazon.co.jpより引用):「館で演じられた殺人劇を、証言者と話せるモニターとPCが設置された監禁部屋で推理せよ。
正解ならば最大2人を解放、不正解ならば殺害」大富豪の老女に監禁された
男女10人が繰り広げる推理ゲーム。
狂気を孕む老女の言動、薬物中毒少女の奇妙な証言、
PCにあった「左90度に黒の三角」という言葉から真相を見抜けるのか!?
究極のデスゲームミステリー開幕。
読んだ時期:
2009年7月2日。
レビューとか感想とか:
良く言うと「突き抜けた一冊」悪く言っても「突き抜けた一冊」です。
ミステリーと呼べるのかは微妙だと思います。設定は面白いです。
お話としては破綻しています。伏線の回収は無し。
突っ込み所が多すぎる。動機も必然性も良く分からない。
話の展開が場当たりすぎる。
理路整然と破綻無き物語を望む人から見たらゴミです。
石を投げたくなる事請け合いです。
・・・だけど、それが良い( ̄ー ̄)
余りにも突っ込み所が多すぎて逆に突っ込めないその突き抜け方が素敵です。
完全に割り切って書かれているその心意気が素敵です。
最後の最後に一番大きな?謎の解明があるのですが、
その謎が謎のままでも一向に問題無かっただろうと言うのも素敵です。
個人的には面白いと思いました。
一般的基準で捉えると「しょぼい」一冊なのかもしれませんが
不思議な魅力を感じています。本作品と言うよりは著者の方に。
巷に溢れる所謂「普通の」ミステリーに飽きた方は読んでみても良いかもしれません。
お気に入り度:
★★★★
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posted by ササキマコト