【】
タルト・タタンの夢(創元クライム・クラブ)/近藤史恵
本の内容(Amazon.co.jpより引用):下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。
風変わりなシェフのつくる料理は、気取らない、
本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむものばかり。
そんな名シェフは実は名探偵でもありました。
常連の西田さんはなぜ体調をくずしたのか?
甲子園をめざしていた高校野球部の不祥事の真相は?
フランス人の恋人はなぜ最低のカスレをつくったのか?
……絶品料理の数々と極上のミステリ7編をどうぞご堪能ください。
読んだ時期:
2011年1月18日。
レビューとか感想とか:
安定して面白い近藤史恵さんの小説です。
形式は連作短編。日常の謎系のミステリーです。
下町にある普通のビストロ、ビストロ・悪くない。もといビストロ・パ・マル。
そこには語り部のぼく、俳句大好きちゃっかり者ソムリエールの金子さん、
優しいけどしたたかな所もある志村さん、そしてTHE・サムライシェフのおっさんがいます。
このおっさん、もといシェフが探偵役なのですがこいつが凄い。
日常の謎系とは言えど、基本的に本作では不思議な事があまり起きません。
どちらかと言うとお客様の言動のちょっとした矛盾や違和感を拾い、
表に出ていない真相をヴァン・ショーと共に差し出すのです。
さぁ、どーぞ(--)ノ
全編通して穏やかな雰囲気で、似たような設定は良くあれど
その中でも特に柔らかい印象を受けました。
坂木司さんのシンデレラ・ティースや切れない糸が雰囲気としては近いと思います。
意外とさくさく読めるので坂木司さんや加納朋子さんが好きな方はどーぞです。
さて受験生の皆さん、願書出しました?
実は私にも願書にまつわる忘れられない思い出があります。
そう、あれは大学1年生の時。
えっ?なんで願書なのに大学1年かって?それはもうすぐ分かります。
いつも通りにのんべんだらりと生活をしていた所、
携帯電話が鳴りました。当時はPHSでしたけどね。
出てみると個人的にもちょっと繋がりのある高校の時の先生から。
いやー、ご無沙汰してます。はっはっはぁ。おほほほほ。
何々?私の声が聞きたくなっちゃったんですかぁ?
ふんふん・・・あっ、そーすか。了解ですー。
どーやら私の通っている大学の願書がいっぱい欲しいとの事。
礼はするから大学に掛け合って貰ってこいと。
横着してるなーとは思いましたがまぁそれ位はお安い御用さ。
重いけどえっちらおっちら地道に運び休日に高校に届けに行きました。
ところがどっこい、そこからが大変。
受付(?)に行って「願書届けにきましたー」と言った所、
出てきた見知らぬ男の先生、問答無用で「今日は受け取らん!帰れ!」と。
いやいや、そーゆー訳にはいかんから。
どーやら私が受験生(高校3年生)で志望校に提出する願書を
提出に来たのだと勘違いしちゃったようです。
当時私の通っていた高校は制服が無かったので仕方ないっちゃー仕方ないのですが
いきなり怒鳴らないで下さいな。
おっちょこちょいっぷりでは当時の私も負けていません。
「いや、だから○○先生から言われて届けに来たんですって!」
「とにかく今日は受け取らん!帰れ!」
「・・・ふんがーヾ(`д´#)ノ」
大学から来たって言えよ、私。
一触即発の空気の中、通りがかった一人の男性。
おぉ、この先生は知ってる。
ダンディズム満載でいつもひょうひょうとしていて
その癖さりげなーく嫌な当て方をする英語の先生だ。
その英語の先生が一言。
「いよーマコト、なんだ?遊びにきたのかー?」
かくかくしかじか。
「あーはっは。・・・あーっはっはっは。」
先生、笑い過ぎ。
結局その先生がとりなしてくれて事なきを得たのでした。
その体験を通して私は学びました。
分かり易く説明する事はとても大事だと。
社会人になってからもその意識は役に立っているので
当時私と喧嘩した名前も知らないその先生にはとても感謝しています。
多分今会っても仲良くはなれないですけどね、けっ。
お気に入り度:
★★★★
■お仕事用Webサイト
ITの万屋 PCS - Piyopiyo Create Service
■ランダムでファジーなランキング?サイト
らんだむふぁじーらんきんぐ?らふら
※携帯電話には対応しておりません。
-----
posted by ササキマコト